ここでは、トイレトレーニングをどうやって始めて、どう進めていけばいいの?といったお家の方の疑問にお答えします。
大人になるまでに誰もが1度は経験してきたであろうトイレトレーニングの道のりですが、自分がどうやってオムツからパンツへ移行していったのか…。そんな昔のことはとっくのとうに忘れてしまっていますよね。
まず、知っていただきたいのはトイレトレーニングには段階があるということです。
料理を作る際に手順があるように、いきなり味付けから始めようとしても上手くはいきません。トイレトレーニングで重要なのは、お子さんに合わせたレベルを見極めて、その時に必要なことをしていくことです!
基本的な流れだけでなく、保育士の視点からトイレトレーニングのポイントを分かりやすく解説していきます。
時間を決めてトイレに行く事を習慣化する
家庭では、リビングなどでサッとオムツの取り替えを行う事が多いのではないかと思います。その為お子さんはおしっこやうんちをトイレでするという認識がありません。
2歳児クラスでは、
- 朝のおやつ後9:30
- 戸外遊びから帰宅後11:00
- 食事の後12:30
- お昼寝から起きた15:00
- 室内遊び中17:00
- 夕食の後18:45
を目安にトイレでオムツを取り替えています。
ご家庭の生活のリズムに合わせてで大丈夫ですので、何かをした後や前に「トイレに行ってオムツを替える」と決めて、決まったタイミング(時間)で行ってみてください。
大人が朝起きた時や寝る前にトイレに行くように、日中の遊ぶ前や、食事の後などにトイレに行く習慣を付けさせる事で、「やらなければいけないこと」という認識を持たせるようにします。
保育園や幼稚園によってトイレに行くタイミングも異なると思いますので、園に確認して生活リズムと合わせて行うのも良いかもしれません。
というわけで、「時間を決めてトイレに行く習慣」を身につけておきましょう!
トイレトレーニングの基本的な流れ
トイレトレーニングの基本的な流れを解説します。
絵本を使ってトイレ、おしっこ、うんちに興味を持ってもらう
トイレに関する内容の絵本はたくさん出版されています。トイレで排泄するイメージを持ち、やる気になってもらえるようにこういった絵本を活用しましょう。絵本でなくても、DVDや動画でも、お子様が興味を持てるものであればなんでも大丈夫です。
お子さんが、「トイレでおしっこやうんちをしたい!」と思えるように、絵本を読んだり、動画を見た後には「トイレでおしっこ出来るのかっこいいね!凄いね!」や「うんちはどこでするんだっけ?」と問いかけてみてください。
そうすることで、お子様の頭のなかに少しずつ「排泄はトイレで行うもの」「トイレで排泄をすることはかっこいいこと」という認識が刷り込まれるので、成長意欲を沸かせることができます。
オススメの絵本
トイレに行く経験をする
今までオムツに排泄をしていたので、トイレの狭い空間に行くこと自体が怖い、というお子さんも少なくありません。一緒にトイレに行く習慣を付け、便器に座って帰ってくるなど、「生活の中でトイレに立ち寄る機会」を複数設けてみてください。
「ここでおしっこしーってするんだよ!」などと排泄のイメージを持てるように説明してみるといいと思います。嫌がるお子さんは服は着たままでも問題ないですし、大丈夫そうであれば衣類を脱いで座ってみる、というように段階を踏むと効果的です。
便座に座る時間を伸ばす!
服を脱いで座ることが出来るようになったら、座る時間を伸ばしていきましょう。
というのも、お子さんに「おしっこしてごらん」と言っても、おしっこを出す時に使う筋肉の使い方が分かっていないと出すことができないのです。「そろそろ出そうかな」というタイミングを見計らって、トイレに連れて行き、座っているうちに偶然出た!というのが、初めての成功体験です。出た時にはたくさん褒めてあげてくださいね!その偶然を繰り返していくうちに排泄の感覚を掴んでいきます。
「トイレでずっと座っている時間があったら遊びたい」というのが子供の心理だと思います。保育園では1.2.3…と一緒に10数を数えたらおしまいとしている子もいます。動揺などを一曲歌ってから部屋に戻ったりもします。
なので、必ずしも成功しなくても良いので、まずは「トイレに座らせる」「トイレで一緒に過ごす」などの小さなステップからはじめてみてください。
おしっこ出た?出そう?と確認する!
オムツを履いている時から、排泄の際にオムツを触ったり、気持ち悪がったりする子がいると思います。そういう子は、何かしら違和感や不快感を感じることが出来ているのですが、全く気づかず遊んでいる子の方が多いです。
オムツに出ているとわかった場合でも、「おしっこ出てる?」「そろそろおしっこ出る?」などの問いかけを繰り返す事で、排泄に意識を向けられるように促してみましょう。この時にお子さんが排泄に自分で気づけているのかも確認してみてください。
おしっこが出た、出ていて気持ち悪い、と自分で感じられるようになることはトイレトレーニングの上でとても大事なポイントです!
この感覚が分かるようになり、1時間以上尿を膀胱に溜められるようになってきたらトレーニングパンツへ移行する時期と言えるでしょう。
トレーニングパンツを履かせる
トイレトレーニングを開始したら、トレーニングパンツという、少し厚手の生地のパンツを履かせるようにしましょう。
トイレトレーニングを行う上で大事な事は、気持ち悪さを感じられるようになる事です。トレーニングパンツに排泄した際に、濡れて気持ち悪い感覚を経験する事で、出ちゃった!と知らせられるようになったり、気持ち悪いのは嫌だからトイレで排泄したいと思うようになります。
洗濯物が増えてしまいますが、しっかりと気持ち悪さを感じられるようにするには、トレーニングパンツが最適です。
《豆知識》
ご家庭では、トレーニングパンツの上からオムツを履かせてあげることで、床が水溜りになる事を防げるのでおすすめです!
また、最近では紙おむつより濡れた感覚が感じられるトレーニング用のオムツも売られています。
(例)トレパンマン
以上が、トイレトレーニングを始める前に知っておいてほしい知識になります。
最後に
最後に大事なことは、無理をさせないという事です。お子さんが嫌だという時には、しっかりとその気持ちを受け止めてあげましょう。ですが、「嫌だからやらなくていい」とは違います。
ぜひお子さんと一緒にトイレトレーニングを乗り越える覚悟で寄り添ってあげましょう。
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